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給与の日割り計算方法は3パターン!法的ルールはあるのか?

[2022.04.13]

目次

    企業が導入する「給与の日割り計算方法」は合理的・公平である必要があります。
    しかし実は、計算方法に明確な法的ルールは存在しておらず、企業ごとにどの方法で計算するかを決める必要があります。

    今回は、給与日割り計算にはどのような方法があるのか、暦日・所定労働日数・平均所定労働日数それぞれを用いた計算の特徴、給与の日割り計算をする上での注意点について分かりやすく解説していきます。

    1.給与の日割りに法的ルールはない!

    給与の日割り計算について法的な規定はありません。つまり、給与の日割り計算ルールは各企業の裁量に委ねられています。ただし、法的な定めがないからとはいえ、不当な計算方法や従業員ごとに異なる方法で計算してはいけません。

    給与は労働に対する対価であり、会社から従業員に対して正しく支払われる必要があります。トラブル発生を未然に防ぐためにも、給与の日割り計算方法は根拠があり、合理的かつ公平であることが求められます。

    また、計算方法は自由に決定できるものですが、日割り計算する度に計算方法を変更したり、担当者によって異なる計算をしたりすることは避けなければいけません。正しく運用するためにも、給与の日割り計算方法は就業規則等、全従業員が閲覧可能なものに明記しておくことが大切です。給与の日割り計算には明確な法的ルールがないからこそ、適切な方法を選択して運用していきましょう。

     

    2.給与の日割り計算方法は大きく3パターン

    給与の日割り計算方法には大きく3つのパターンがあります。
    前述のように、計算方法には法的な定めがありません。しかし、使われる計算方法は根拠があり合理的で公平な内容である必要があります。また、事務作業をスムーズに進めるためには複雑すぎない計算であることも大切です。

    この観点から、給与の日割り計算では3つの計算方法がよく使われているのです。
    ここでは主に用いられる「暦日」「所定労働日数」「平均所定労働日数」それぞれから計算されるパターンについて解説していきます。

     

    2.1①暦日から計算

    「暦日」から計算するパターンは、給与の日割り計算を当該月の暦日もとに計算するものです。「暦日により金額が変動する」ことと「シンプルでミスが発生しにくい」という特徴があります。暦日を用いた計算方法は以下の通りです。

    暦日を用いた計算で最も特徴的なのが「暦日により金額が変動する」という点です。
    例えば、基本給・出勤日数が前述の例と同様であった場合、2月と8月では以下のようになります。

    つまり、2月のように暦日が少ないと支給金額が高くなり、8月のように暦日が多い場合は支給金額が低くなるわけです。このように月によって金額が異なることから、従業員たちの間で「○月はお得だけど○月は損をする」といったイメージをもたれやすい点はデメリットであるといえます。

    一方メリットとして、「計算が簡単」であることが挙げられます。当該月の暦日を用いるため、事務担当者も数字をイメージしやすくシンプルに計算ができます。そのため暦日を用いた計算は分かりやすく、事務処理をスムーズに進めやすいといった点がメリットとなります。手間なくシンプルに給与の日割り計算をしたい場合は、暦日を用いた計算方法の導入を検討しましょう。

     

    2.2②月の所定労働日数(営業日数)から計算

    月ごとの所定労働日数(営業日数)を用いた計算方法です。暦日のように支給金額が暦日に影響されない代わりに、所定労働日数の多寡により変動することが特徴です。
    所定労働日数を用いた計算方法は以下の通りです。

    所定労働日数(営業日数)は月によって異なるため、日ごとの単価も月ごとに変動します。休みが多い月は単価が高くなり、出勤日数が多い月は単価が低くなるのです。このように月によって格差が出やすい点は所定労働日数から計算する方法のデメリットといえるでしょう。

    ちなみに、所定労働日数による計算は暦日による計算よりも1日あたりの単価が高くなります。これは暦日計算だと基本給を休日も含めたすべての日数で割るためです。
    また単価が高くなるため、従業員としては暦日計算よりも所定労働日数による計算の方がメリットを感じやすくなります。
    暦日よりも単価が高くなることから従業員からの不平は出にくく、企業としてより公平でありたいと考える場合は採用検討してみてはいかがでしょうか。

     

    2.3③月平均の所定労働日数(時間)から計算

    年間での月平均所定労働日数を用いた計算方法です。暦日や月ごとの所定労働日数を用いた計算方法とは異なり、各月の差が出ないことが特徴です。
    月平均の所定労働日数を用いた計算方法は以下の通りです。

    この計算方法では、年間の労働日数を12ヶ月で平均化することで、月ごとの格差をなくしています。そのため、暦日や月ごとの所定労働日数による計算のように、月ごとの支給金額に変動が起きないことが特徴です。
    月ごとに支給額に変動がないことから月によっての損得が発生しないので月平均の所定労働日数を基にした計算の大きなメリットです。会社としても年度初めに年間所定労働日数を定めてしまえば事前に単価を算出・確定できるため、手間やミスも少なくなります。

    このように月平均の所定労働日数を用いた計算方法は、年間計画に沿って運用できて月ごとの変動がないという特徴があります。会社・従業員双方にとって根拠が分かりやすく公平性も保ちやすい計算方法を導入したいとお考えでしたら、こちらがおすすめです。

     

    3.給与の日割り計算での注意点

    給与の日割り計算方法はさまざまなものがありますが、正しく運用するためにはいくつかの注意点もあります。
    給与とは労働の対価であり、会社から従業員へ適切に支払われなければいけません。そのため、計算方法は根拠があり公平であることが大切です。また、従業員全員に周知されていない状態では、支給時にトラブルが発生する可能性もあります。

    従業員の不満やさまざまなトラブル発生を防ぐために、給与の日割り計算で注意しておきたい点を3つご紹介します。

     

    3.1就業規則・賃金規定を整える

    給与の日割り計算方法は就業規則や賃金規定に明記した上で正しく運用しましょう。明記されていないとさまざまなトラブルが発生する可能性があるためです。

    前述の通り、給与の日割り計算の計算方法に法的定めがないからこそ、従業員全員が日割り計算ルールを確認できる状態にしておくことが必要です。もし計算方法が明記されていなければ、支給額に関して不平・不満が出たり、追加支給をせざるを得ない状況になったりする可能性もあります。

    また、明記した計算方法に準拠した形で正しく運用することも大切です。
    例えば、正しくルールが運用されずに担当者ごとに計算方法が異なってしまった場合、従業員ごとに支給額が異なる可能性が高くなります。もしそのような事態になったとしたら、従業員間で格差が生まれ何らかのトラブルが発生することもあり得ます。なお、就業規則・賃金規定に記載する際には必ず計算式および例まで盛り込んでおきましょう。担当者が変わった場合でも正しく運用でき、事務上のミスを防ぎやすくなるためです。

     

    3.2従業員が不利にならないよう注意する

    給与の日割り計算に法的定めはなくさまざまな方法がありますが、従業員にとって不利になるような計算方法を選択しないようにしましょう。あまりに不利な計算方法では従業員の不満を増大させることとなり、会社への信頼が失われることにつながるためです。

    例えば、以下のようなケースは珍しくありません。
    ・計算は合っていたものの、勤怠情報に間違いがあって少なく金額を支給してしまった。

    ・交通費は前払いだったのに、日割り計算に含めてしまった。

    ・過去の賃金規定を基に計算する

    ・支給額の1円未満の端数を切り捨てて計算する

    このように社内で情報共有や確認ミスが発生することで、従業員に余計な手間や損をさせることも意外と多くあります。給与の日割り計算を行う際には、計算に必要な情報を再度確認することも忘れないようにしましょう。

     

    3.3従業員情報を確認する

    給与計算や支払いには、個人情報が必要です。そのため、給与の日割り計算対象となる従業員の個人情報はしっかりと確認しましょう。実際に必要となる情報は以下の通りです。

    このように、給与の日割り計算を行うために必要な従業員情報は複数あります。
    また、これらの情報は月日の経過とともに変化する可能性があるため、定期的に確認し最新のものへ更新することが大切です。例えば、昇進によって従業員の給与も増額になるかもしれません。また、引越しによって通勤経路・交通費が変わる可能性もあったりします。こうした変化は支給額に影響を及ぼすものであるため、最新の従業員情報を確認することが大切です。

     

    4.まとめ

    給与の計算方法は大きく3つのパターンがあり、どれを選択・参考にすべきなのかは会社ごとに自由に決めることができます。状況に応じて適切な方法を選ぶと良いですが、合理的かつ公平性を重視するのであれば、「月の平均所定労働日数を用いた計算方法」がおすすめです。本記事を参考に企業ルールを見直してみてはいかがでしょうか。

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